巷でよく言われる「コンクリートの家は、夏暑くて冬寒い」「よく結露してカビが生えやすい」…
確かに全く間違ったことではありませんし、当てはまることかもしれませんが、その理由を知れば改善できるデメリットでもあります。
まずコンクリートとは分かりやすく言うと石焼ビビンバの器と同じで、温まりにくく、冷めにくいのです。
冬は一旦冷えてしまうと暖房器具の熱が伝わりにくくなかなか暖まらないですし、夏は猛暑等で一度温められてしまうと、夜になってもなかなか温度が下がりません。一番手っ取り早い改善策は、内断熱、外断熱等の処置ですが、現実問題コストがその分余計にかかります。
ですが、これは間取りや風の通り道を考えることで、改善することが可能です。なるべく、西日が当たらない、もしくは入らない平面計画、空間計画、夏に日陰を作り冬に日差しが入りやすい落葉樹などを利用した植栽計画。
また機密性が高いので、外と中との気温差から生じる結露の問題ですが、壁厚がありますので壁に結露は起きにくいですし、サッシも複層サッシなので、窓の結露も防ぐことができます。
ただ気をつけたいのは、コンクリートは「砂や砂利」「セメント」「水」、この3つの化学反応によって形成されているものなので、新築後3〜5年かけて、余分な水分が水蒸気となって抜けていきます。
この期間に、ずっと締め切りで暖房していたり、燃焼時に水蒸気を発生させるストーブや薪ストーブ、暖炉や加湿器を多用してしまうと、室内が飽和状態になりそれが結露の原因となり、押し入れ、収納の中など、空気の動きにくいところでカビが発生してしまうことがあります。しかしこれもお客様に説明、ご理解していただくことで回避できることだと考えます。
躯体(本体)の初期コスト面からくるデメリット
初期コスト RC > 木造 でも、長期でみればお得!
躯体そのものにかかるコストはやはりRC > 木造です。
RC造は自重があるため、木造に比べ基礎は大掛かりなものになるためその分かかります。
それに付随して地盤を深く掘らなくてはなりませんので、土工事、根切工事といったものも増加します。地盤が悪い場合、地盤改良や杭工事などが必要になってきてしまいそのコストがかかります。
どうしても、家を建てるときは建設費用に目が行きがちなのはあたりまえなのですが長い目で見た場合、木造住宅の寿命20〜30年に対してRCは50年以上と言われています。建て直し、大規模な修理、リノベーション等を考えたらRC < 木造と逆転現象が起きてきます。
木造、鉄骨造、RC(鉄筋コンクリート)造別、耐用年数と工事費単価
※1延べ面積130㎡(約40坪)夫婦+子供2人 中級仕様の建物とした場合
建物の構造 | ※4法定耐用年数 | ※2坪単価 | 坪単価 / 耐用年数 |
木造 | 22年 | 65 | 2.95 |
※3軽量鉄骨造 | 27年 | 70 | 2.59 |
重量鉄骨造 | 34年 | 75 | 2.21 |
RC造 | 47年 | 80 | 1.70 |
※2 坪単価は付帯工事、外構工事も含んだ価格とします。
※3 ここでいう軽量鉄骨造とは多くのハウスメーカーが採用している構造のことです。
※4 法定耐用年数とは固定資産税や銀行の担保評価で用いる数値で端的に言えばこの年数で家の価値が0になりますよと国が決めた数値ということです。
表の一番右の数値は耐用年数で割った年間の家賃と思ってもらえれば分かりやすいと思います。
数値が少ない方が、経済性が良いということになります。
【例えば】
木造40坪×坪単価65万=2600万÷耐用年数22年=118万
R C40坪×坪単価80万=3200万÷耐用年数47年=68万
その差年間50万 42%も安いという数値になります。
RC(鉄筋コンクリート)造の中で最も安価で最も難しい工法〜コンクリート打ち放しで家を建てる
初期費用に関しても、勝又設計建設はコンクリート打ち放し住宅に経験と実績があります。外壁の仕上げや、内壁の仕上げ天井をなくすことで、仕上げにかかる費用をカットできます。その前にコンクリート打ち放しとは → 構造体 = 仕上げ → 剥き出しということ。
しかし、きれいに打つには手間と技術がいる(普通は仕上げ材や塗装で隠してしまうので)勝又設計建設は多くの実績があり、その点が安心です
その他
遮音性、気密性、耐久性なども優れた構造になります。
特に遮音については、先ほど耐火性能の項で述べたように最低205㎜の暑さが確保されることにより、交通量の多い道路面に接した建物であっても騒音を気にすることはありません。
さらに、開口部はすべて服層サッシ(ペアガラス)壁内部に断熱材を施すことにより遮音性能がより優れたものとなります。
また床スラブ厚も勝又設計建設では最低150㎜のコンクリートですので、上下階の物音も、木造等に比べ全く気になることはありません。